PFC-FD™療法とは

PRP（多血小板血漿）とは、血液に含まれる血小板を濃縮させたもので、この中には傷の治りを促進させる成長因子・サイトカインが含まれています。これを患部に注入することで、周囲の細胞に働きかけ、損傷した組織の修復(自然治癒力)が促進され、「早期治癒」や「痛みを軽減」させる効果が期待できると言われています。これがPRP療法です。
海外では、すでに10年以上の実績があり、早期復帰が必要なプロアスリートや重要な試合を控えたトップアスリート、テニス・ゴルフ・ジョギングの愛好家の方などを対象に広く行われており、大谷翔平投手が右肘の靱帯損傷でPRP療法を行なったことでも知られています。
患者さんご自身の血液を採取し、遠心分離機と特殊な閉鎖式精製キットを使用して血小板を濃縮した血漿 (PRP) を作製し、さらにPRPを活性化させた血小板由来因子濃縮物（PFC）を無細胞化したうえで濃縮をさせ、フリーズドライすることによりPFC-FD™が出来上がります（PFC-FD™にはPRPの約2倍の成長因子が含まれます。）。使用するのは、ご自身の血液になので、アレルギーなどの副作用を心配する必要はほとんどありません。また、PRP-FD™（PFC-FD™）療法は、体外で成長因子を抽出、無細胞化するため、従来のPRP療法より注射後の痛みが少ない治療法でもあります。

PFC-FD™療法で改善効果が期待できる疾患

変形性関節症

膝の変形性関節症では、変形に伴って、半月板が損傷したり軟骨がすり減ったり、炎症により膝に水がたまったりします。
こうした場合にPFC-FD™療法が組織の修復を促し、痛みを抑制する効力を発揮します。
これまでは、変形性関節症の方に対する薬物療法としては、
痛み止めの内服やヒアルロン酸の注射などを行ってきましたが、こうした既存の治療が無効であった方でも、PRPを関節に注射することにより痛みの取れた方が多くいらっしゃいます。

スポーツ外傷・障害

上腕骨外側上顆炎（テニス肘）・上腕骨内側上顆炎（ゴルフ肘）・膝蓋腱炎（ジャンパー膝）・アキレス腱炎・足底腱膜炎などの腱付着部症や肉離れ(筋不全断裂)、筋・腱断裂、靱帯損傷などのケガをより早期に治癒させる確率を高め、慢性化した腱や靱帯由来の痛みを軽減する効果が見込まれます。
そのため、一日でも早い復帰が必要なプロアスリートや重要な試合まで時間との戦いのトップアスリート、テニスやゴルフの愛好家の方などの外傷・障害の治療として効果的な治療法です。

PFC-FD™治療の流れ

治療後の注意点

一般的な注射治療と同じような注射部位に痛みや腫れ、皮下出血などが現れることもありますが、大半は一時的なものです（1週間程度）。また痛みなどを怖がって関節を動かさないでいると逆効果になることから、関節の動きを確認するリハビリテーションを行うようにしてください。治療当日は、入浴・飲酒・激しい運動・マッサージは控えます。

費用

PFC-FD™療法は保険適用外の治療です。費用は、自己負担となります。

＊血液採取を行い、感染症検査（HIV・HBD・HCV・梅毒・HTLV‐1）で陽性反応が出た方は、治療を受けていただくことはできません。その場合、検査費用（¥15,000）のみご負担いただき、残額を返金致しますのであらかじめご了承ください。